Vantageで両建てはできる？やり方やルール・禁止事項を徹底解説

Vantage（ヴァンテージ）は、海外FX業者の中でも高い透明性と取引環境の快適さで知られ、中でも「両建て」が可能な点は、多くのトレーダーから注目を集めています。

Vantageでは、この両建て取引に関して一定のルールや制限を設け、誤った運用をすると口座凍結などのリスクもあるため、注意が必要です。

本記事では、Vantageにおける両建てのルールや実践方法、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。

Vantageの両建てルール

Vantageでは、両建て取引を公式に認めています。

ただし、あらゆる形態の両建てが自由というわけではなく、いくつか明確なルールが定められています。

誤った方法で行うと、出金拒否や口座凍結の対象となる場合があるため注意しましょう。

Vantageの両建てルールは以下の通りです。

つまり、1つの口座内で同一通貨ペアの買いと売りを同時に保有する通常の両建てのみ認められ、複数アカウントやボーナスを利用した不正なヘッジは規約違反です。

Vantageで両建てをするメリット

Vantageで両建てを活用することには、リスクヘッジをはじめ様々なメリットがあります。

以下では、Vantageで両建てをするメリットについて解説します。

急激な相場変動に対してリスクヘッジできる

両建ての最大のメリットは、急激な相場変動に対してリスクヘッジできる点にあります。

買いと売りのポジションを同時に持つことで、一方の含み損が他方の含み益で打ち消され、口座全体の損益を安定させる効果が期待できます。

Vantageの高レバレッジ環境でも、両建てを上手に使えばポジションを維持しつつ、リスクだけを最小限に抑えることが可能です。

含み損益をコントロールして節税対策に繋がる

両建てを活用すれば、含み損益のコントロールを通じて節税対策を行うことも可能です。

買いと売りのポジションを同時に持つことで、利益を確定させる時期を意図的にずらせます。

例えば、年末に含み益が大きくなった場合、反対売買を行って両建て状態にすれば、その年の利益確定を翌年へ持ち越せます。

海外FXの利益は累進課税対象となるため、決済のタイミングを調整するだけでも税負担を抑えられる可能性があります。

必要証拠金の負担を抑えられる

両建てを活用すると、必要証拠金の負担を抑えられる可能性があります。

通常はポジションを建てた分だけ証拠金が拘束されますが、同じ通貨ペアで買いと売りを同量保有している場合、リスクがほぼ相殺されるため証拠金が軽減されます。

Vantageでは完全に両建てされた状態のポジションに対して、証拠金をゼロにする権限をブローカー側が持っています。

こうした特性を活かせば、余った資金を他の取引に回すことができ、より柔軟で効率的な資金運用が可能です。

取引戦略の柔軟性が向上する

両建てを使えば、異なる戦略を同時に進められるため、取引戦略の柔軟性が向上します。

例えば、短期の逆張りと中長期の順張りを同じ通貨ペアで並行して保有することができ、相場の動きに応じて柔軟に対応できます。

一時的に値動きが逆行した場合でも、短期ポジションで損失を抑えながら長期ポジションを維持できる点が魅力です。

Vantageの安定した約定環境を活かせば、より戦略的で精度の高いトレードを展開できます。

Vantageの取引環境を活かせる

Vantageは取引環境の質が高く、両建てを行う際にも多くのメリットがあります。

スプレッドが狭く、取引コストを最小限に抑えられるため、両建てによるコスト増を軽減しやすい点が魅力です。

主要通貨ペアでは0.1pips前後という水準で取引でき、細かな値動きを狙う戦略とも相性が良い環境でしょう。

EAやスキャルピングにも制限がなく、約定スピードも高速なため、両建てを駆使した戦略を自在に展開できます。

Vantageで両建てをするデメリット・注意点

両建てには多くのメリットがある一方で、取引コストやリスク管理の面で無視できないデメリットも存在します。

以下では、Vantageで両建てを行う際に覚えておくべきデメリット・注意点を整理します。

ロスカットのリスクが高まる

両建ては損失を抑えられるように感じますが、実際にはロスカットのリスクが高まる場面もあります。

証拠金維持率が一定の水準を下回ると強制的にポジションが決済されるため、相場が思わぬ方向へ動けば一気に維持率が低下します。

Vantageでは両建て時の証拠金が相殺されますが、状態によっては負担が残るケースもあります。

さらに、スワップの支払いが続くと有効証拠金が減少し、知らないうちに危険水域に入ることもあるでしょう。

取引コストが2倍かかる

両建てを行う際に最も気をつけたいのが、取引コストが2倍に増える点です。

スプレッドは売値と買値の差であり、実質的な手数料のようなものです。

通常は新規と決済で1回分のスプレッドを負担しますが、両建てでは買いと売りの両方でそれぞれ発生します。

例えば、ドル円で0.3pipsのスプレッドなら、両建てでは合計0.6pips分のコストになる計算です。

頻繁に取引を繰り返すスタイルでは、こうした小さなコストが積み重なり、最終的な利益を圧迫する原因になります。

手法が複雑で初心者には難しい

両建ては一見誰でも簡単に稼げそうな手法に見えますが、実際には手法が複雑で初心者には難しいです。

損失を抑えるつもりで両建てしても、どのタイミングで片方を決済するかの判断が難しく、結果的にどちらのポジションも損になることがあります。

経験が浅い段階では、相場の流れを読み違えて対応が遅れがちです。

両建てを本当に活かすためには、事前のシナリオ設計と明確な出口戦略が不可欠です。

決められた両建てルールを守る

両建てを活用するうえで、Vantageの取引ルールを正しく理解して守ることが欠かせません。

Vantageでは同一口座内での両建てが認められていますが、複数口座を使った取引やボーナスを利用した両建ては禁止しています。

こうした規約違反が発覚すると、利益の没収や出金制限、場合によっては口座の凍結にまで発展するおそれがあります。

両建てを安全に使うには、取引前に利用規約をしっかり確認し、正しい範囲で運用する姿勢が求められます。

Vantageの両建てのやり方

実際にVantageで両建て取引を行う方法を説明します。

VantageはMetaTrader4/5や独自のVantageアプリなど両建て対応の取引プラットフォームを提供しており、特別な設定変更なしに両建てが可能です。

以下にPC版MT4/MT5を例にした基本的な手順を示します。

Vantageにログインする

まずはVantageの取引口座にログインします。

公式サイトまたはアプリからMT4・MT5を起動し、ログイン画面でサーバー名・口座番号・パスワードを入力してください。

複数口座を持っている場合は、両建てを行いたい対象の口座を正しく選びましょう。

ログイン後、画面下部に接続状態が「緑色」で表示されていれば接続成功です。

もし接続できない場合は、サーバー選択ミスやパスワード誤入力の可能性があるため、再確認して再ログインしましょう。

通貨ペアを選択する

ログイン後は、両建てを行いたい通貨ペアを選びます。

MT4・MT5の「マーケットウォッチ」ウィンドウから取引したい銘柄を探し、例えば「USD/JPY」などをダブルクリックすると注文画面が開きます。

もし一覧に表示されていない場合は、マーケットウォッチ上で右クリックし「すべて表示」を選択すると非表示の通貨ペアも出てきます。

最初のポジションを建てる

両建てを行うには、まずどちらか一方の方向にポジションを建てます。

MT4・MT5の新規注文画面を開き、取引数量（ロット数）を入力して「BUY（買い）」または「SELL（売り）」をクリックしてください。

例えば、USD/JPYを1ロット買いでエントリーした場合、この時点で買いポジションが保有された状態になります。

しかし、スキャルピングや短期取引を想定している場合は、即時執行（成行）の方が操作がスムーズです。

反対方向のポジションを建てる

最初の注文を確定したら、同じ銘柄で反対方向のポジションを建てます。

例えば、USD/JPYを1ロット買っている場合は、同じUSD/JPYを1ロット売りで発注します。

数量を合わせることで、両建ての状態が成立します。

MT4・MT5の注文画面で再び「新規注文」を開き、数量を入力して「SELL（売り）」または「BUY（買い）」を選択します。

両方のポジションを同時に保有することで、相場がどちらに動いても評価損益が相殺された安定した状態になります。

両建てポジションを確認する

発注が完了したら、MT4・MT5の画面下部にある「ターミナル」または「ツールボックス」からポジション一覧を確認します。

買い1ロットと売り1ロットの2つが同時に表示されていれば、両建ては成功です。

同一通貨ペア・同一数量であれば、2つのポジションが互いに損益を打ち消し合う状態になります。

実際にはスプレッド分のわずかな差が生じますが、基本的には口座全体の損益が固定されます。

Vantageの両建ての解除方法

Vantageで両建てにしたポジションは、目的を果たしたら適切なタイミングで解除（決済）する必要があります。

両建ての解除とは、保有している買いポジションと売りポジションの組み合わせを解消して片側または両方のポジションを閉じることです。

VantageのMT4/MT5プラットフォームでは、個別決済または同時決済で両建てを解除できます。

個別に決済する方法

両建てを解除する最も基本的な手順は、2つのポジションをそれぞれ通常通り決済する方法です。

買い・売りを同時に保有している状態から、一方ずつ順番に成行決済を行います。

操作自体はシンプルですが、両建てを解消した瞬間に損益が確定するため、どちらのポジションを先に決済するかで結果が微妙に変わる場合があります。

一般的には、損失側を先に切るか利益側を確定させるか、どちらが心理的に安定するかで選ぶのが自然です。

取引コストを意識するなら、スプレッド分の差も考慮して判断するようにしましょう。

同時に決済する方法

Vantageで両建てを一度に解消したい場合は、MT4/MT5に搭載された「クローズバイ（Close By）」機能を使うのが便利です。

この方法を使えば、一度の操作で2つのポジションを同時に決済できます。

結果として、取引履歴にはClose Byによる決済として記録され、実質的にスプレッドの二重支払いを回避できます。

Vantageの両建てに関するよくある質問と回答

最後に、Vantageでの両建てについて初心者の方から寄せられがちな疑問をQ&A形式でまとめました。

まとめ

Vantageでは、同一口座内での両建て取引が正式に認められており、戦略的に使いこなせば非常に有効なリスクヘッジ手段となります。

ただし、スプレッドの二重負担やスワップコスト、そして両建ての誤った運用によるロスカットの危険性も伴います。

複数口座間での不正な両建てやボーナス悪用は規約違反となるため、厳重な管理が求められます。

信頼性と環境の整ったVantageを活用し、自分の戦略に合わせた賢い両建てを始めてみてください。